本展では2020年のコロナ禍による外出禁止の時期から2023年かけて、ニューヨークで制作された最新作を発表します。当時感じられた不安感、恐れの感覚は既に過去のものとなりましたが、われわれを取り巻く環境は、AIという最新のテクノロジーに翻弄され、SNS上で事実とデマが行き交う混沌とした状況となり、不透明な時代としてあの頃と地続きにあるのではないでしょうか。今回展示される作品群は、閉じられた状況の中で生まれる内的な風景を一枚の写真を解体した断片と、身近な事物を立体的に配置、それらを撮影するという手法によって作品化されました。前回の個展「Hide and Seek」では幼少期の記憶をビジュアル化した作品群は、作家自身を形作った希望、恐れ、不安といった様々な感情が作品を見る観客自身の様々な感情に訴えかける最初のシリーズでした。今回もデビュー作につながるコンセプトですが、現代を生きる作家として、コロナという時代感を取り込んだ内容となります。このシリーズから3点の作品が現在、ニューヨーク近代美術館で展示されており、それと時期を連動する形で開催致します。